韓国には、日本、中国、ベトナム、フィリピンなど、さまざまな国から来た結婚移民女性や外国人労働者が共に暮らしている。異国の地で家庭を築き、働きながら生活を続けるうえで、将来の安定を支える制度である「年金」を理解することは非常に重要である。
韓国の国民年金は、18歳以上60歳未満の居住者を対象としている。会社員として働く場合、保険料は給与から自動的に差し引かれ、会社と本人が半分ずつ負担する。永住権を持つ外国人は「地域加入者」として申請する必要があり、短期滞在者は対象外となる。
韓国は、日本、アメリカ、ドイツ、フランス、カナダ、オーストラリア、ベトナムなど20か国以上と「社会保障協定」を締結している。この協定は大きく二つの種類に分けられる。
*加入期間の通算
韓国と母国での年金加入期間を合算することができ、合算した期間が10年以上であれば年金受給資格が発生する。多くの協定締結国がこれに該当する。
*二重加入の防止
同じ期間に両国で保険料を支払う必要はないが、加入期間の通算はできない。
中国、イギリス、イタリアとの協定は「二重加入防止」に該当し、加入期間の通算はできない。そのため、韓国で納付した期間は韓国内でのみ認められる。また、これらの国の出身者は「脱退一時金制度」を利用することができない点にも注意が必要である。
一方、カンボジア、タイ、フィリピン、ネパールなど、社会保障協定を結んでいない国の出身者には「脱退一時金制度」が適用される。
*韓国での加入期間が10年未満の場合
帰国時に納付した保険料が返還される。
*韓国での加入期間が10年以上の場合
韓国国内で年金受給資格が発生する。
日本の場合、海外へ転出している期間も「保険料納付猶予期間」として認められ、加入期間に含まれる。つまり、海外に居住していても、年金受給資格を満たすための期間計算に反映される。制度の適用方法は国によって異なるため、母国の制度を必ず確認することが大切である。
忘れてはならないのは、年金受給額は「加入期間」と「納付した保険料」によって決まるという点である。二つの国から年金を受け取ることができる場合でも、実際の受給額はそれぞれの国で納めた保険料に比例する。韓国で高い給与を得て長期間加入していれば韓国での受給額は大きくなり、母国での加入期間が短かったり納付額が少なかったりすれば、母国での受給額は少なくなる。
韓国の年金制度は外国人にも開かれており、社会保障協定を通じて国境を越えた保障を受けることができる。結婚移民女性や外国人労働者にとって、「韓国での年金加入」は、母国の制度と併せて安定した生活を準備するための重要な手段である。母国の制度や協定の有無を確認し、自分が納付した保険料に応じて受け取ることのできる年金額を考慮しながら、将来の生活設計を立てることが重要である。
あさおか・りえ 名誉記者(日本)
韓国には、日本、中国、ベトナム、フィリピンなど、さまざまな国から来た結婚移民女性や外国人労働者が共に暮らしている。異国の地で家庭を築き、働きながら生活を続けるうえで、将来の安定を支える制度である「年金」を理解することは非常に重要である。
韓国の国民年金は、18歳以上60歳未満の居住者を対象としている。会社員として働く場合、保険料は給与から自動的に差し引かれ、会社と本人が半分ずつ負担する。永住権を持つ外国人は「地域加入者」として申請する必要があり、短期滞在者は対象外となる。
韓国は、日本、アメリカ、ドイツ、フランス、カナダ、オーストラリア、ベトナムなど20か国以上と「社会保障協定」を締結している。この協定は大きく二つの種類に分けられる。
*加入期間の通算
韓国と母国での年金加入期間を合算することができ、合算した期間が10年以上であれば年金受給資格が発生する。多くの協定締結国がこれに該当する。
*二重加入の防止
同じ期間に両国で保険料を支払う必要はないが、加入期間の通算はできない。
中国、イギリス、イタリアとの協定は「二重加入防止」に該当し、加入期間の通算はできない。そのため、韓国で納付した期間は韓国内でのみ認められる。また、これらの国の出身者は「脱退一時金制度」を利用することができない点にも注意が必要である。
一方、カンボジア、タイ、フィリピン、ネパールなど、社会保障協定を結んでいない国の出身者には「脱退一時金制度」が適用される。
*韓国での加入期間が10年未満の場合
帰国時に納付した保険料が返還される。
*韓国での加入期間が10年以上の場合
韓国国内で年金受給資格が発生する。
日本の場合、海外へ転出している期間も「保険料納付猶予期間」として認められ、加入期間に含まれる。つまり、海外に居住していても、年金受給資格を満たすための期間計算に反映される。制度の適用方法は国によって異なるため、母国の制度を必ず確認することが大切である。
忘れてはならないのは、年金受給額は「加入期間」と「納付した保険料」によって決まるという点である。二つの国から年金を受け取ることができる場合でも、実際の受給額はそれぞれの国で納めた保険料に比例する。韓国で高い給与を得て長期間加入していれば韓国での受給額は大きくなり、母国での加入期間が短かったり納付額が少なかったりすれば、母国での受給額は少なくなる。
韓国の年金制度は外国人にも開かれており、社会保障協定を通じて国境を越えた保障を受けることができる。結婚移民女性や外国人労働者にとって、「韓国での年金加入」は、母国の制度と併せて安定した生活を準備するための重要な手段である。母国の制度や協定の有無を確認し、自分が納付した保険料に応じて受け取ることのできる年金額を考慮しながら、将来の生活設計を立てることが重要である。
あさおか・りえ 名誉記者(日本)